八ッ場ダム
【水事情とダムの効果】
日本の水事情と八ッ場ダムの効果
八ッ場ダムの治水効果
八ッ場ダムの利水効果
【水源地域の現状】
水源地域の現地再建・活性化 新しいまちづくり、ふるさとづくりが始まっています
【八ッ場ダムの経緯】
八ッ場ダムの歴史
年表

八ッ場(やんば)のいわれ

日本の水事情と八ッ場ダムの効果
最近も、洪水による被害が度々発生しています。
戦後最大の被害をもたらした昭和22年のカスリーン台風が最もよく知られていますが、その被害は死者約1100名、被害総額は今の金額に計算すると約15兆円となります。最近では、平成10年8月(台風4号)による豪雨水害、平成13年9月(台風15号)の多摩川などの水害が記憶に新しいところです。関東地方では那呵川のほか、利根川流域でも各地で洪水による被害が発生しました。

洪水時の河川水位より低い土地に、人口と資産が集中してます。

関東地方では、その面積の約17%が、洪水の時川の水位より低くなる土地(想定氾濫区域)となっています。
そのうち、利根川流域の想定氾濫区域1850平方qには、およそ450万人の人口と、約50兆円の資産が集中しています。



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八ッ場ダムの治水効果
6500万m3の容量で洪水を調節し、首都圏を水害から守ります。
八ッ場ダムは、洪水期(7月1日〜10月5日)に6500万立方mの洪水を調節することができます。吾妻川や利根川の沿岸はもちろん、利根川下流に位置する茨城県・埼玉県・東京都など、流域全体に大きな洪水被害が及ぶのを未然に防ぐことができます。

■近年の洪水による効果
 平成10年9月洪水(台風5号)における利根川上流既設5ダムおよび八ッ場ダムによる水位低減効果を見るためにシミュレーションを行いました。
前橋観測点(群馬県庁付近)における水位は、
○既設ダムがなければ、最高水位より約75cm高くなります。
○八ッ場ダムが完成していれば、最高水位をさらに60cm低下できます。

森林のダム効果とは

森林は「緑のダム」とも呼ばれています。降雨時には森林土壌に雨を浸透させて河川への流入量を減少させ、平常時にゆっくりと水を流す機能があるからです。しかし「緑のダム」があれば人工のダムは要らない、というのは誤解です。日本には世界でも有数の森林保有国ですが、毎年洪水や渇水が生じていることからも「緑のダム」だけでは不十分なのは明らかです。様々な変化を見せる自然の気候に対して森林が常に人間に好都合な機能を発揮するとは限りません。長雨や大きな雨で森林土壌が飽和状態の場合は、洪水を緩和する効果は得られないのです。また、渇水の場合にも、森林は自分の生育のために土壌の水分を吸い上げてしまうので、河川へ流れ込む流量が減ってしまいます。この自然のダムである森林と人工のダムの両者がそれぞれの機能を十分に発揮することによって、洪水、渇水の被害を減少させることが必要とされるのです。

2〜3年に1回発生する渇水被害…水需要は増大

利根川水系では、2〜3年に1回のペースで、渇水が発生しています。一方、利根川水系に依存している首都圏の水需要は、昭和45年度に比べて3倍に増えています。
水需要が依然として増加傾向にあること、ダム等の水資源開発施設の整備の遅れなどが原因であると考えられます。

“水資源小国”日本

日本の降水量は世界平均の約2倍と恵まれていますが、1人あたりに換算すると、世界平均の5分の1しかありません。水資源では、日本は決して豊かな国とはいえないのです。
しかも、梅雨時期や台風のシーズンには、大量の雨が降る一方、冬には特に太平洋側はほとんど雨が降りません。年間を通じて安定して利用できる水は以外と少ないのです。


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八ッ場ダムの利水効果

八ッ場ダムは首都圏の都市用水として、最大22,123m3/sの供給が可能になります。

八ッ場ダムが完成すると生活用水としては、埼玉県、東京都、群馬県、千葉県、茨城県の首都圏に、工業用水としては、群馬県、千葉県の広い範囲に水を送ることが可能になります。
また、水の需要が増大したため、ダムなどの水源の確保が間に合いません。ダムなどが建設され、水源が確保できると、河川の水量の多い時にしか取水できない「暫定水利権」が解消され、安定して水を利用できるようになります。



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水源地域の現地再建・活性化
水没する地域の方々の移転地として、代替地を整備します。
八ッ場ダムが完成すると、広い範囲の土地が水の底に沈みます。
長野原町の川原畑、川原湯地区は全ての世帯が、横壁、林、長野原地区はその一部が水没します。そのため、ダム建設により水没する方々の移転地として地区内に代替地を整備します。また、地域外に移転される方もいます。鉄道や道路は付け替えられることになります。
ダム下流に位置する吾妻町も、道路の付け替えなどにより影響を受けます。とくに、草津温泉などへの観光ルートであり、地域の生活道路としても機能している国道145号の付け替えのため、沿線の住民の方に移転が必要になります。



●水没対象面積とその内容
種別 宅地 農地 山林 原野 その他 合計
水没地 1,118a 4,830a 16,910a 1,090a 7,652a 31,600a
      昭和60年2月時点※公共施設、河川、道路等
●水没世帯とその内容
集落名 水没
世帯数
水没世帯の内訳
旅館 商業 農業 工業等 勤人等
川原畑 79 31 40
川原湯 201 18 44 16 117
横壁 15 11
20
長野原 25 19
340 18 54 68 14 186
                  昭和54年4月時点
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新しいまちづくり、ふるさとづくりが始まっています。
水没地区のほとんどの方々がダム湖周辺に移転し、新しい町が誕生します。水と緑に囲まれた豊かな自然と、地域独自の風土や文化を最大限に活かし、地域のみなさんにとっても暮らしやすい、また多くの人が訪れたくなる魅力と活気があふれる「新しいふるさと」を目指します。
また、長野原町の大切な観光資源である川原湯温泉街についても、関係する地区のみなさんと話し合いながら、再建を目指しています。


■川原畑〜水辺の参道のある、ゆったりと時の流れる田園のまち〜


■川原湯〜斜面の自然と調和した落ち着いた温泉郷の町〜



■林〜のどかな美しい山間景観と文化の息づく生活感のあるまち〜


■横壁〜恵まれた自然の中にある健康で穏やかなまち〜


■長野原〜ゆとりと都市機能をもった、やすらぐ水辺都市〜


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八ッ場ダムの歴史
ダムを八ッ場につくるという計画の第一歩は、昭和二十七年五月に建設省(現国土交通省)から町長あてに届いた八ツ場ダムの調査の通知からはじまりました。
当時水没地区にいた方々は、手に手を取り合いながら、自分の生まれ育ったこの地を守るため、翌年(昭和二十八年)に住民大会を開き、ダム建設反対の運動を行い、県や建設省に対し陳情を行いました。
その後の調べにより吾妻川がコンクリートを溶かす程の強酸性の川であることが分かったため、ダム建設は一時中断。
昭和三十八年に入り吾妻川上流に酸性水中和工場が造られ、再びダム建設のための調査が入ったのを受け、町議会は特別委員会を設置し対応に追われました。
一方、文化庁から建設省に対し「吾妻渓谷の本質に影響が及ぶダム建設は不同意」との見解が示されると、建設省は、ダムサイトの位置を上流へと変更(現在の建設予定地)。また県では水没住民に対し「ダムは住民本意が基本」と昭和五十五年、生活再建案を提示。それに対し、住民と県・町の間で再建案および要望を協議を行い、昭和六十年、群馬県知事と長野原町長の間に八ツ場ダムに係る生活再建案に関する覚書が締結しました。平成に入り、多くの話し合いや事業などが行われました。


計画が持ち上がった当時のダム反対運動。

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八ッ場(やんば)のいわれ
八ッ場(やんば)という地名の由来は諸説あり、どれが正しいのか分かりません。
有力な説を3つご紹介します。

1.狭い谷間に、獲物を追い込んで、矢を射った場所「矢場(やば)」が転じ、「やんば」となった説。
2.狩猟を行う場所に8つの落とし穴があったことから、「8つの穴場」→「やつば」→「やんば」となった説。
3.川の流れが急であることから、「谷場(やば)」が転じ、「やんば」となった説。
※「やば」では短すぎるので、撥音を入れて調子つけて発音しやすくしたのではないかとも言われています。
年表
昭和27年 昭和24年に策定された利根川改定改修計画の一環として調査に着手。建設省から八ツ場ダム調査について、町長あてに通知が届く。
昭和28年 ダム反対住民運動大会、町長等国へ反対陳情
昭和40年 町長、議長、県知事の招請を受けダムの相談
昭和41年 町議会、全員一致で八ツ場ダム反対決議
昭和42年 実施計画調査を開始する(八ツ場ダム調査出張所開設)
昭和49年 八ツ場ダムについて、文化庁から建設省に対し「渓谷の本質に影響が及ぶ場合は不同意」との見解が示される。

昭和50年 建設省がダムサイトの位置を上流へ変更する。
昭和51年 県知事「ダムは住民本位が基本」と言明。県が中心で地元再建案をつくる旨発言。
昭和55年 県は町及び議会に「生活再建案」「生活再建案の手引」を提示する。
県は吾妻町及び同議会に「八ツ場ダムに係る進行対策案」を提示する。
昭和60年 町は「生活再建案調査研究結果(回答書)」を県に提出する。
町長と知事は、生活再建案について包括的な合意をし、覚書を締結する。
知事は12月県議会で八ツ場ダムに関する基本計画案が可決されたのを受け、同意回答書を建設大臣に提出する。
昭和61年 八ツ場ダムが水源地域対策特別措置法に基づく国の指定ダムとして告示される。
八ツ場ダムに係る河川予定地の指定が告示される。
吾妻町長と知事は「八ツ場ダムに係る進行対策案に関する覚書」を締結する。
八ツ場ダム建設に関する基本計画が告示される。
昭和62年 吾妻町長と関東地方建設局長は、「八ツ場ダム建設にかかわる現地調査に関する協定書」を締結する
(財)利根川・荒川水源地対策基金は、八ツ場ダムを基金対象ダムとして指定する。
建設省は吾妻町内で現地調査を開始する。
町長と関東地方建設局長は、「八ツ場ダム建設に係る現地調査に関する協定書」を締結する。
昭和63年 建設省は、長野原町地内で現地調査を開始する。
平成元年 建設省と県は、川原畑、林、横壁、長野原の4地区へ幹線道路、JR線のルート、代替地計画の骨格を提示する(川原湯はおよそ8カ月後に提示)
平成2年 建設省及び県は、「八ツ場ダム建設に係る振興計画案」について、吾妻町関係地区への説明を開始する。
建設省と県は、水没5地区の再建対策計画である地域居住計画を作成し、 関係全世帯に配布する。
平成4年 町長と知事及び関東地方建設局長は、「八ツ場ダム建設事業に係る基本協定書」を、八ツ場ダム工事事務所長と水没5地区各代表は「用地補償調査に関する協定書」をそれぞれ締結する。
建設省は町地内で用地補償調査を開始する。
平成5年 町は議会において国道145号付替道路4車線化構想の受け入れを決定する。
県は、特定ダム対策課及び八ツ場ダム水源地域対策事務所を設置する。
八ツ場ダムの「国有林内における建設工事に関する協定書」を締結する(前橋営林局長・関東地方建設局長・群馬県知事)
建設省は、工事用進入路の地上権設定による用地確保について地元の同意を得る。
平成6年 建設省は、長野原地区尾坂進入路及び横壁地区小倉進入路の工事に着手する。
県は、県道長野原草津口停車場線建設事業に伴う久々戸橋(仮称)の工事に着手する。
平成7年 水源地域対策特別措置法の規定に基づく水源地域指定が町の水没5地区(川原畑、川原湯、林、横壁、長野原)について告示される。
吾妻町長と知事及び関東地方建設局長は、「八ツ場ダム建設事業に係る基本協定」を、八ツ場ダム工事事務所と関係5地区各代表は「用地補償調査に関する協定書」を締結する。
水源地域対策特別措置法に基づく地域整備計画が閣議決定される。
平成8年 長野原一本松地区において代替地造成工事に着手する。
国道145号線の付替事業に伴う尾板橋(仮称)の工事に着手する。
平成9年 横壁地区(6月)・長野原地区(9月)林地区(9月)において補償交渉委員会が設置される。
林地区下田進入路・下田橋が開通する。
平成10年 長野原一本松地区の「モデル代替地・インフォメーションセンター」開所
川原湯地区において補償研究部会が設置される。
川原畑地区において補償交渉勉強会が設置される。
吾妻町において本格工事となる松谷三西進入路工事に着手する
林地区(第一小学校)代替地造成工事に着手する。
平成11年 川原湯地区、川原畑地区において補償交渉委員会が設置される。
八ツ場ダム広報センター「やんば館」開所
八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会が設置される。
議会において「八ツ場ダム対策特別委員会」が設置。
八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会と建設省の間で「地目認定」について協議を開始する(7月)
八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会より「地目認定協議申出書」及び「意見書」が提出される。(10月)
建設省は八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会に対し「地目認定協議申出書」及び「意見書」について回答書を提出する。(10月)
八ツ場ダム水没5地区連合補償交渉委員会より「回答書に対する要望書」が提出される。(11月)
建設省は、八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会に対し「回答書に対する要望書」について回答書を提出する。(11月)
八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会は、地目認定協議に伴い現地調査を実施した。(12月)
平成12年 八ツ場ダム水没関係5地区補償交渉委員会より「現地調査に伴う要望書」が提出される。(2月)
建設省は、八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会に対し「現地調査実施に伴う要望書」について回答する。(2月)
八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会は、建設省の回答を受け各地区へ説明会の実施を決める。(3月)
八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会は、「地目認定協議」について合意することを決める。(3月)
八ツ場ダム工事事務所と八ツ場ダム水没関係5地区連合補償交渉委員会は「八ツ場ダム建設事業に伴う地目認定合意書」を締結する。

詳しくは・・・
八ッ場ダムの詳細につきましては、国土交通省八ッ場ダム工事事務所にお問い合わせください。
国土交通省発行 「八ッ場ダム事業のご案内」から参照


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