やんば天明泥流ミュージアムロゴマーク

館長ごあいさつ ―やんば天明泥流ミュージアム開館にあたって―

館長写真

 

このたび「長野原町 やんば天明泥流ミュージアム」館長になった古澤 勝幸です。

 本館は「八ッ場ダム」建設にともなって行われた、26年間、約100万平方メートルにおよぶ発掘調査の成果に基づき、天明3(1783)年浅間山の大爆発で発生した天明泥流によって埋没した村落、及び縄文時代からの八ッ場の歩みを展示する博物館です。

 開館にあたっては、埋蔵文化財発掘調査に携わった多くの皆様をはじめ、資料、画像所有者の皆様、建設、展示に関わった多くの方々にご協力をいただきました。こころより感謝申し上げます。

 本館の展示資料は、天明泥流とダム建設という、二度にわたる八ッ場地域の人たちの苦難の歴史を経て、目にすることができるようになったものです。そこからは八ッ場地域の近世農村の景観、農民の日常、そして一瞬にしてそれを奪った天明泥流のすさまじさが伝わってきます。

 また、併設されている「長野原町立第一小学校旧校舎」は、卒業生が中心になって水没地区から移築したものです。「上毛かるた」の生みの親、浦野匡彦氏の母校であることから「上毛かるた」の展示をはじめ、小学校の教材や町内の民俗に関する展示を行っています。

 「やんば天明泥流ミュージアム」は第一歩を踏み出したばかりです。地域の人たちのふるさとへの思いをしっかり受け止め、歴史災害や近世農山村の歴史文化を伝える博物館として活動していきたいと思います。

 今後とも皆様のご支援、ご協力をよろしくお願いいたします。